浮気の証拠とは

あなたが考える浮気の証拠とは、例えば妻が他の男性とやり取りしているメールや、電話の通話履歴でも該当するかもしれません。
実際、それらを証拠として妻を問い詰めたときに、浮気を白状するケースもあるでしょう。

ところが、裁判における浮気の証拠とは、実は肉体関係を証明できなくては証拠の意味を持ちません。
なぜなら、裁判でいうところの不貞とは、あくまでも肉体関係を示し、気持ちが他の男性に向いているという尺度のない基準では判断できないからです。

そうなると、現場に乗り込んで写真を取るか、盗撮によって得られるような方法しかなく、そのどちらも行ってはいけない方法です。
探偵や興信所に頼んでも、さすがに現場を押さえるような真似はしません。

では、肉体関係のある浮気の証拠とは、一体何になるのでしょうか？

前述の通り、確実な証拠は用意できないことから、浮気をしていると十分に推察できるだけの証拠を、浮気の証拠としています。
例えば、本当に休憩する目的でホテルに入ったり、一泊したりする可能性はゼロに近いものがあるでしょう。
世の中には本当にプラトニックな関係も存在しますが、一般的に妻が他の男性の家に何度も寝泊まりしたり、旅行に行って同じ部屋に泊まる行為は、肉体関係があるのとほとんど等しく考えられています。

厳密には、本当に妻は単に泊まっただけで、何の肉体関係もないのかもしれません。
現場を押さえられない以上、絶対的な証拠にはならず、妻が否認すれば、誰にも証明することは不可能です。
しかしながら、客観的に疑いようもないほど状況証拠が揃っていると、裁判所は浮気があったとして判決を出します。

また、妻が夫以外の男性と寝泊まりすることは、肉体関係がなくても夫婦の良好な関係を根底から崩すもので責任は重く、婚姻を継続しがたいとして離婚を請求するには十分すぎる状況です。
そして、そのような妻に対して、精神的な苦痛を理由に慰謝料を請求したとしても、何ら不思議のない正当な請求になるでしょう。

こうして浮気の証拠は、肉体関係が完全に立証されなくても状況証拠で足りることになります。
そのために浮気調査を依頼して、調査報告書という状況証拠を用意し、裁判で勝つのです。