財産分与と固定資産税

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財産分与と固定資産税

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不動産には、固定資産税や都市計画税(都市計画区域の場合)が課せられ、大体4月頃になると、自治体から納付書が送られてきます。
固定資産税や都市計画税は、毎年1月1日の時点で、不動産の所有者に対して納税義務が発生します。

財産分与によって、不動産の所有権が夫婦間で移動すると、固定資産税や都市計画税の納税義務者も変わり、新たな所有者が負担するように思えます。
しかし、所有権が移転した年については、1月1日に所有していた、元の所有者に納税義務があり、所有権の移転とは無関係です。

一般に不動産の売買では、売主が固定資産税や都市計画税の納税義務者であるために、売買後の所有者になる買主が、所有後の日割り計算で精算する商習慣があります。
ところが、離婚における財産分与では、売買のように精算するどころか、固定資産税や都市計画税の存在を忘れていることも多いでしょう。

分与する側にとっては、税負担だけが残るのは納得できないので、離婚した(分与した)年の税負担について事前の協議が必要です。
協議の結果、分与された側が、離婚以降の固定資産税や都市計画税を負担すると決めても、滞納すれば元の所有者に督促状が届きます。
できれば離婚時に現金で精算、もしくは財産分与額で調整するのが理想的です。